あれこれ トミこれ事件簿(´▽`)

世の中のふとした難題をその場の勢いとノリだけで解決していく。

星座占いに出て来るラッキーアイテムはどう使われているのだろうか?

 

 

 

 

 

さ~て気になる今週の第一位は~?

 

ふたご座の皆さん!

今日は家から出た途端、突然電話がなり、上司からいきなり「今日から君は3日間の有給休暇だ。」と言われるでしょう。 

 

 

ラッキーアイテムは、

ロイヤルストレートフラッシュを片手に、不敵な笑みを送り続けて来るロシア人のおばさんです。

 

 

それでは、今日も元気に~お仕事~いってらっしゃ~い(^_-)-☆✰

 

 

 …………

 

こんにちわ。

 

とみです。

 

突然ですが、僕は星座占いというものを一切信じない男だ。

 因みにふたご座だ。

 

たとえ、今日の星座占いでふたご座が12位であろうと、

ふっくだらん。何が占いだ。と冷めた目でテレビを見降ろし、何食わぬ顔で家を後にする。

 

たとえふたご座が1位であろうと、

ふっくだらん。何が占いだ。とクールに言い放ち、そそくさと家中の中を駆け巡り、ラッキーアイテムを片手に何食わぬ顔で、家を後にする。

 

星座占いって本当に当たるのかな?なんて低俗な疑問はもう、大昔に捨て去った。

かなり前の事である。専門学生くらいの時だ。ここ数日不運が続いていた僕は、ついに2日間連続でバイクにはねられた。

流石にヤバいと、今日あたり死んでもおかしくないなと。

 

そんなある日、ふとTVに目を向けると星座占いがやっていた。

本当に占いなど当たるのか?と多少不安があったが、

もしかしたら、当たるかもしれない。と希望を持っていた。

 

その日は見事にふたご座が1位。ラッキーアイテムは「ねこじゃらし」だった。

 

もう冷静な判断が出来ないほど、奈落の底に落ちていった僕の心は、この「ねこじゃらし」というワードに良く分から無い魔力を感じ、異常な期待感をのせて、野原へと駆け巡っていった。「楽勝だな?ラッキーアイテムよ?」1位と言うからには、もっとレアな「アンモナイトの化石」や「不死鳥の羽」と言ったアイテムを想像していたが、思いのほか簡単に手に入った。普通の野原に生えているただの「ねこじゃらし」ランクEくらいのレア度を誇る、この「ねこじゃらし」をドヤ顔でカバンの中へ入れ、学校へと向かった。

 

 

その日の夜に専門学校の皆で飲み会があった。

そこで僕は、ぐでんぐでんに酔いつぶれ終電を逃してしまった。

挙句の果て、始発電車に向かう途中財布を落とすというアクシデントに見舞われ、帰り道に何度も吐き倒し、パワプロ君のぺしゃんこになった灰色の顔ような最悪なコンディションで家へ到着した。

 

 

頭が痛い。気持ち悪い。お金が全部無くなってしまった。

そんな、終わったモチベーションの中、ふとカバンを開けると、そこには「ねこじゃらし」がいた。「あーいたんだ。お前」と、もはや存在を忘れる始末。

なぁ?ねこじゃらし?お前は何の役目を果たしたんだ?と、尋ねても、一切答えは返ってこない。もうぐでんぐでんになり、中の変な緑の粒みたいなやつをカバンの中に散々に散りばめて死んでいる。そっと、僕はそれを窓の外へと投げた。

 

 

 

そよ風に揺られながら、優雅に飛んでいくその「ねこじゃらし」の姿を見て、「あーもう何でもいーや。とにかくもう今は眠りたい。」と、深い眠りにつき、入学後約3ヶ月で皆勤賞という、偉大な栄誉を取り逃してしまったのだ。

 

完全に星座占いというものに敵対心を持った瞬間だった。

 

 

皆さんに感じて頂きたいのは、星座占いは当たるとか当たらないとかそんな事では無い。そんな事はどっちでもいい。

問題は、この「ねこじゃらし」というラッキーアイテムだ。

コイツは、一体何の働きをしてくれるのか? これだ、

 

なんの役に立つのか?どう使えばいいのか?という具体的な説明が一切ない。

軽々しく「ねこじゃらし」と口にするが、それの使い方は一切説明されず、ただ持っていれば幸運になれるよ?みたいな言い回しをし、その場から逃げていく。

 

 

 

 

今日のラッキーアイテムは~「手裏剣!✰」そう!それだ、その「手裏剣!✰」だ。

その、手裏剣がどういう効果をもたらすのか、どういった使い方をすればいいのかを具体的に説明して頂きたい!

 

 

 

想像して欲しい。

 

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いやー今日のラッキーアイテムは手裏剣か~!手裏剣、手裏剣っと~!♪

と、まずは家から手裏剣を見つけ出し、カバンの中へと忍ばせ、会社へと向かう。

 

AM9:00

「おはようございま~す」とまずは、元気よく出社し、課長を呼び出す。

 

「課長~すいません、お話があるんですけど……」

 

「ん?なんだね?」

「いや、ここじゃ、ちょっとあれなんで、出来れば別の場所でお願いしたいのですが」

 

「なんだ急に?大事な話か?」

「ま、まぁ。」

と、課長を会議室におおびき寄せることに成功する。

 

「で?話って何だい?君が呼び出す程の大事な話とは珍しいじゃないか?」

 

「ええ。まぁ。突然なんですけど、1ヵ月の有給休暇を頂いてもよろしいでしょうか?」

 

「おやおや、これまた面白い事を言うようになったなボウズ。はい、いいよ。なんて簡単に言うと思ったか?少しは状況を考えたまえ。」

 

「ふっ、どうやらあなたはまだ状況を把握していないらしい……」

 

すっとカバンの中に手を伸ばし、凛とした表情で今日のラッキーアイテム「手裏剣」を課長に見せつける。

 

「なっ!?き、きさま、、」

 

「あんたに残された道は2つだ、大人しく俺に有給休暇を与えるか、それとも今ここで、人生最後の時ををむかえる……か……さぁ好きな方を選べ。」

 

ふっふふっ

課長が不敵な笑みを浮かべる。

 

「何がおかしい?窮地に立たされて頭でもおかしくなっちまったか?」

 

「はっはっはっは!!!相変わらず甘い!甘すぎるぞ!貴様は!!」

 

「なに!?!?」

 

「それを使いこなせるのが貴様だけだとでも思ったか?おぉ?」

「まさかっ!?!?」

 

すっとポケットからラッキーアイテム手裏剣を手にする課長。

 

 

「お、お前もふたご座だったのか!?!?」

 

「惜しかったなぁー。小僧…ここまで俺を追い詰めた事は素直に褒めてやろう。が、しかしこれで詰みだ。お前には残念ながら、有給休暇も無く今日も明日もいつも通り働いてもらう。」

 

ぐっ……まだだ!!

 

すっと、お互いに距離を取り手裏剣を身構える。

 

「ほう。まだやるか?その度胸だけは認めてやる。」

 

「俺は絶対有給休暇を取る!!」

 

 

会議室内は、異常に張り詰めた空気に覆われていた。

 

そこへ、偶然通りかかった社内1とも言われる美人OL、名を、えーと。

エリザベス・ジョアンヌアフォートリリィ4世。としよう。

 

たまたまその現場を目撃してしまった、エリザベス・ジョアンヌアフォートリリィ4世は、とんでもないものを見てしまったと、即座にドアの後ろへと身を隠し、こちらの様子をうかがっている。

 

「課長、1つ提案があるのですが。」

「あ?何だ?今更命乞いか?」

 

「ここで、俺を打ち取ったところであんたには、何もメリットは無い。ここは大人しく俺に有給休暇を与えるのが賢明な判断だと思うぜ?」

 

「ふっ。そんなもので私が素直に貴様に従うとでも思っているのか?私にもプライドというものがある!あんまり舐めるなよ青二才がぁぁ!!!」

 

どうやら、何を言っても無駄らしいな。

もう、引き返せない状況まで来てしまった。どちらか一方が、命を落とす。

勝者はただ一人だ。

 

お互いの覇気が、凄まじい勢いでぶつかり合う!!

 

 

心配そうに見つめる美人OL、エリザべ……。打つのがめんどくさいので「智子」にする。

会議室の圧倒的な空気感とは裏腹に、「智子」は別の意味で心配になっていた。

 

この人達は一体何をしているんだろう?お互いに手裏剣を構えながら訳の分からない事を言い放ち続ける、もう立派な成人男性達に、若干の疑問と奇妙さを 抱きつつ智子の頭は混乱していた。

 

しかし、成績優秀の智子。推理力から理解力まで他の人達を圧倒している彼女の前ではそんな疑問を解くのは朝飯前だった。

 

手裏剣、、手裏剣、はっ!なるほど。

 

「つまり、今日のふたご座のラッキーアイテムは手裏剣って事で、それを利用した彼は手裏剣を凶器に課長を脅し、有給休暇を請求しょうとしたところ、課長も実はふたご座であって 手裏剣を手にし、お互い守るべきプライドの為に手裏剣を武器に命がけで戦っている。という事ね。」理解したわ。

 

と、ペッパー君をも脅かす完璧な推理力と計算力、瞬時の理解力を見せつける智子。

彼が危ない!!っと突如、謎の不安が彼女を襲う。

 

 「さぁ!!覚悟!!!!!」

っと二人の声が会議室に響き渡ると同時に、お互いの手裏剣を振りかざす。

 

しかしその時、

「だめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

と、その場へ飛び出す美人OL智子!

 

なっっ!?!?!?

 

その声に一瞬気を取られた俺は、手裏剣を投げるタイミングを0コンマ遅らせてしまった。

……しまった。

 

チェックメイトだ小僧。」

 

課長の放った手裏剣は、俺を目掛けて真っ直ぐ飛んでくる。

ダメだ、もう間に合わない。終わった。いい人生だった。

 

しかし、物凄い勢いでこちらへと、駆け寄ってくる、美人OL智子。

 

なっ!?!?!?

「バカヤロウ!!!来んじゃねぇぇぇぇ!!!」

 

 

 ………グサっ!!!!!!

 

……

 

……

 

ドサっ……

 

 

と俺をかばい、その場に倒れこむ智子。

 

「お、おい!!何してんだ?お前!?しっかりしろ!おい!!」

「私は、あなたの事が好きだった、だからこんな戦いやめて、あなたに、死んでほしく、無い、の……よ、……」

 

 と意識を失う智子。

「ともこぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

「ふっ」っとあざ笑う課長。

 

「きさまぁぁぁぁ!!!!」

 

「まぁ、そう熱くなるな。安心したまえ。」

と課長から、優しい表情でこちらに語り掛けてくる。

 

 

「なっ!?どういう事だ?」

 

「その手裏剣は、本物ではない。よく見たまえ。」

 

よく見ると智子の体に手裏剣は刺さっていない、軽いかすり傷はあるもの、大したケガではない。

 

「彼女はショックで気を失っているだけだ。」

 

「なっ!?って事は初めから課長は……」

 

「なぁに、今更。大したことではない……」

 

ぐっ……やっぱり俺はこの人にはかなわない。涙が止まらなかった。

 

「しかし、君たち二人の愛情にはあっぱれだ。私はとても感銘を受けた。君たちには私から1ヵ月の有給休暇を与えよう。二人でハワイにでも行って、リフレッシュして来るといい。」

 

「なっ!?でも、そしたら課長が?」

 

「心配はいらん、上は私が何とか上手くやっておく。それよりもお前、彼女を幸せにしろよ?泣かしたりしたらただじゃおかないからな?」

 

「か、課長、あ、、あ、ありがとうございます!!!!!!!」

 

 

 

 

「ふっどうやら、私も少し年を取りすぎたかな?全く。」

と、課長は手裏剣を見つめ、会議室を後にした。

 

 

こうして僕は彼女と一緒に有給休暇を1ヵ月頂き、ハワイで幸せなひと時を過ごすのであった。

 

ふと、窓に目を向けると美しく澄み切った青色の海。

その横には、差し込んだ太陽の光を浴びて、キラキラと光り続ける手裏剣の姿があった。

 

 

 

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っとこれくらい具体的にラッキーアイテムの使い方を説明して頂きたいものだ。

こんな、シュチェーションが起きるとは断じて言い切れないが、ラッキーアイテムというものにはこれぐらいの責任を負って欲しいものだ。

 

これなら、手裏剣を持っていく気になる。

 

 

さて、明朝の皆さんのラッキーアイテムは何だろうか?

 

 

その使い方、わたしがお教え致しましょう。