あれこれ トミこれ事件簿(´▽`)

世の中のふとした難題をその場の勢いとノリだけで解決していく。

ポケモンマスターはそんなに軽々しい夢じゃない。

 

 

 

今週のお題「ゲームの思い出」

 

こんにちわ。

 

とみです。

 

 

 

話はさかのぼる事数年前。

 

 

ゲームボーイカラーの時代だ。

 

今の少年たちはゲームボーイカラーを知っているのだろうか?

 

 

ゲームボーイカラー

簡単に説明してしまうと、まず、起動するのに電池を使う。

そんで、ゲームが起動して動かなかった場合、ゲームソフトを抜き、ソフトの差し込み口と、ソフトの裏をめっちゃフーフーする。←マジで治る。

 

そして、通信ケーブルという、友達とマッチングする為に作られた、謎のコードがある。

今では何の役にも立たないが、その当時、持っている人はごく稀で、それを手にしている者は、文字通り神の値に君臨していた。

 

 

 

そんな感じのゲーム機だ。

 

 

このゲームボーイカラーが登場したのは、

僕が幼稚園児くらいの時だった。

 

同時にポケモンが出てきた。レッド版。グリーン版。と言われていた。

正にこの時代僕にとってのポケモン黄金期。

 

周りの友達も、みんなポケモンに狂ったように、熱中していた。

 

 

遊ぶことと言えば、ポケモン。テレビと言えばポケモン。話す話題と言えばポケモン

飯と言えばポケモン。風呂と言えばポケモン

将来何になりたい?と聞かれればピカチュウ

必殺技は?と聞かれたら、サイコキネシス

将来誰と結婚したい?と聞かれれば、オーキド博士

 

 

異常なポケモンブームが到来していた。

 

 

そんな、中やって来たゲームボーイカラーポケモングリーン版、レッド版は、正にこの幼稚園児達にとっては天からの贈り物だった。

 

 

自分がポケモンマスターとなり、様々なポケモンを使い、自分で好きなように育て上げ、ゲームの中のライバルたちと戦い、ポケモンと共に成長していく。

時には友達と対戦し、お互い勝ったり負けたりを繰り返し、悔しい思いをすれば、うれしい思いもした。

 

「忘れたね?」ってとぼけてるそんな俺のライバルたち。

 

そんなキラキラな、少年たちは、夢に溢れかえり仲間と共にポケモンと最高な日々を過ごしていた。

 

しかし、そんな夢いっぱいに溢れている少年たちもいつまでも子供でいる訳ではない。

 

時は過ぎていき、1~2年ほど経った。

小学生となった少年達だが、依然としてポケモンブームは、なり止まない。

 

むしろ、加速する一方である。

ゲームに関しては、クリアする者も現れ、ありとあらゆる攻略法が出回り、四天王はおろか、ミユゥツーを持って無いといじられるくらいまでになっていた。

 

もっと、知りたい。ポケモンをもっと強くしたい。

もはや、サトシは、おろかポケモン図鑑よりもポケモンについて詳しくなってしまってるのではないか?と疑うレベルにまで急成長していく少年達。

 

 

そんな感情が、のちにあれ程まで純粋だった少年たちの心を黒く染め上げていく。

 

ポケモンとは、純粋に自分のポケモン達を他のポケモン達と戦わせ、経験値を得て育っていく。

その為に何回も、何回も他のポケモンと戦い、コツコツと努力して強くなっていく。

 

…………

 

 

 

そう、信じてた。

 

ダメだ!これじゃ。こんなんじゃダメだ!

僕を含め、周りの友達も、他のライバル達の成長に徐々に焦りを感じ始めている。

 

当時、恐らくサトシは、3つ位年上だったが、もはや、この少年達の眼中には無かった。

 

「お前は頑張って早く6個目のバッジゲットしてお茶の間を喜ばせていろ、俺達は先へ進んでいく」

この意識高い系ポケモントレーナー達にはもう、あの頃の初々しい姿はもう無い。

 

 

「俺たちがやっているのは、そんなポケモンじゃねぇ」

もう、立派なプロポケモントレーナーになってしまったのだ。

 

そんな時、ある噂が学校中に広がっていた。

 

そう、これが少年たちを後に禁断の道へと誘う事となる。

 

 

 

その噂が、と言うのが100Levelの裏技。

 

今のポケモンの機能には付いているのか、良く分からないが、僕ら世代のポケモンマニア達は間違いなくこの道をたどって来たであろう禁じ手。

 

簡単に説明すると、何Levelからスタートしてもいいのだが、一回敵を倒すだけで100Levelになるという、何ともポケモンとはかけ離れた、あまりにも夢の無い現象があっさりと目の前で起こるのだ。

 

 その噂は瞬く間に広がっていく。

 

おーすげぇ!!!!マジだ!!!!

 

やべぇ!!!どうやんの!??

教えて!!教えて!!!ねぇ!!

 

 もう、ヤバかった。

 

そう、ヤバいのだ。

あれだけ必死になって皆でやっていたポケモン、あれだけ頑張って育て上げ、あれだけ沢山の時間を費やして共にやっていたポケモンが、今まさにヤバい事になっている。

 

1体100Levelにするまで、数か月は費やすのに、ものの5分で6体くらい量産されていく。こんな悲しい話があるだろうか。

 

しかし、当時の僕には、そんな事はお構いなし。

もう興味深々で、試したくてしょうがない。やり方を伝授して貰い早速試してみる。

 

 

100Level裏技はいたってシンプルだ。

 

まず、サトシのバッグを開ける。

そして、邪魔なピーピーエイダーとか、なんでもなおし、とかをかき分けていく。

そして、サトシのバッグの中の7個目あたりに入っている自転車。を見つけ出す。

 

あとは、セレクトボタン連打して、100Levelにしたいポケモンを戦わせる。

はい!100Leveです。

 

記憶は曖昧なのだが、恐らくこんな感じだった。

 

 

実際考えてみるとさっぱり分からない。

 

サトシバッグ開けます→自転車見つけます→ポケモンと戦います→100Level。

 

今までやっていたポケモンは何だったのだ?

こんな感じでいいのか?

 

なぁ?サトシ答えてくれよ。その自転車がポケモンの成長と何が関係するんだ?自転車があれば、ポケモンは100Leveになるのか?何でバッグの中に自転車が入ってるんだ?

結局ポケモンとは自転車だったのか?ポケモンとは自転車で終わらせてしまっていいのか?

おれが、毎日見ている老若男女問わず乗っているあの自転車はポケモンという事なのか?皆は、ポケモンに乗っているのか?

 

ポケモンってなんだ??

 

もはや、訳が分からない。

 

 

当時の僕に一言いえる事があるのならば言ってやりたい。

 

 

 

 

 

 

 

お前が育ててんの、自転車だぞ?

 

 

 

しかし、そんな願いが叶ったのか、ようやく当時の僕も目を覚ます時が来る。

 

ん?なんか違う?何かがおかしいと気づき始める。

 

そう、この100Leve裏技には、副作用があるのだ。

それはそうだ。人生はそんなに甘くない。そんなに楽して進める道などない。

いい条件には必ずデメリットとと言うものがあるのだ。

 

ここで、当時の僕は人生の厳しさを思い知った。

 

 

その、デメリットと言うのが...........

 

 

 

 

 

 

 

技が勝手に変わってしまうという事だ。

 

どういう事か例で例えると。

 

僕は、サンダーという電気ポケモンを育てていた。

覚えていた技は、電気ショックと、ドリルクチバシ。

 

 

そしてこいつを裏技で一気に100Levelにした。

 

 

良しっ!と思い、サンダーの様子を見て技を確認した僕は驚愕した。

 

 

 

電気ショック。からてチョップ。

 

 

 

 

からてチョップ?だと?

 

 

 

一応説明しておくと。

からてチョップとは、文字通り、からてのチョップだ。

手さえあれば出来る、何なら恐らく人間でも出来るだろう。

 

しかし問題はそこじゃない。

 

 

 

 

 

 

 

サンダーは、、鳥だ。

 

 

 

鳥なのだ!手は無い。からてチョップなど出来ないのだ!

 

出来ないはずなのに覚えてしまった。

 

いや、違う、出来るようになってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、手が生えてきてしまったのだ!

鳥なのに。

 

 

なんという事だ、大事件どころの騒ぎではない!

こんなことは、あってはならない!

 

サンダーと言えば伝説のポケモン、その姿は美しく、かっこよくそして圧巻の強さを見せつけて優雅に空を飛び回る、誰しもが憧れるポケモン

 

 

 

そんなポケモンに、手が生えた?だと?

 

笑えない…………

もう、見た目がヤバい。ダサすぎる。一瞬にして化け物扱いではないか!

 

そして、覚えた技が、からてチョップという、人間でも出来そうな、何とも庶民的な技。

 

ポケモン界が、ざわつき始めている。大きく動こうとしている。

 

 

キャタピーとか、ポッポなんかが、

「俺のがマシじゃね?」

なんて言って下克上を狙ってきたりしている。

 

ファイヤーや、フリーザーなんかも、

 

「ふっ。あいつは落ちたな。」

 

「なぁに。しょせんその程度だったって事よ。」

何て言って高みの見物状態。

 

こ、こんなの、俺の知ってるポケモンの世界じゃない。

 

 

もうやめよ。

 

これを機に僕はもう100Levelの裏技は使わなくなった。

 

一度だけ万が一あるかもと思い、ポッポを100Levelにしてピジョンになったが、

 

 

ワザマシン28と言う訳の分からない技を覚え始めたので、

もう絶対やめよって。思った。

 

 

やがて、ポケモンブームも過ぎていき、ゲームボーイアドバンス、DS、PSPと言った近未来型ゲーム機達がどんどんと姿を現し、皆乗り移っていった。

 

あれだけ流行ったポケモンのグリーン版や、レッド版も今や伝説と化してしまっている。今や、どんなポケモンが存在するのかすら、さっぱり分からない。

 

 

世の中には、沢山の面白いゲームが出回っているが、この時の気持ちは忘れず、ゲームをやる時は、正々堂々真剣に取り組んでいくスタイルは今だ崩れません。

 

 

では!